昨年の「三ヶ日みかん」以降、生鮮食品の機能性表示食品届出が続いていますが、今回は「大豆もやし」の届出を御紹介します。
今回紹介する「ベジフラボン」には大豆イソフラボンが含まれます。大豆イソフラボンは骨の成分を維持する働きによって、骨の健康に役立つことが報告されています。
静岡県産のみかんについて、静岡県主導で機能性表示食品の届出を進めていたところ、予想以上に時間がかかってしまったため「シナリオが崩れた」との報道がありました。特定の季節に旬をむかえる青果については、特に届出のスケジュール管理が困難です。弊所へも多数の問い合わせをいただいておりますが、事業者様の予想以上に時間がかかると説明すると困惑されるケースが多いです。
機能性表示食品の届出には時間がかかりますので、スケジュールに余裕を持ってご相談ください。
販売しようとする機能性表示食品の科学的根拠等に関する基本情報
商品名
ベジフラボン
食品の区分
☑生鮮食品
機能性関与成分名
大豆イソフラボン
表示しようとする機能性
本品には大豆イソフラボンが含まれます。大豆イソフラボンは骨の成分を維持する働きによって、骨の健康に役立つことが報告されています。
届出者名
株式会社サラダコスモ
本資料の作成日
2016 年 1 月 17 日
当該製品が想定する主な対象者(疾病に罹患している者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)
骨の健康が気になる更年期以降の女性
1. 安全性に関する基本情報
(1)安全性の評価方法
届出者は当該製品について、
☑食経験の評価により、十分な安全性を確認している。
☑安全性に関する既存情報の調査により、十分な安全性を確認している。
☐安全性試験の実施により、十分な安全性を確認している。
※複数選択可
(2)当該製品の安全性に関する届出者の評価
大豆もやしは、平安時代より日本で食されてきた食品である。当該製品である子大豆もやしは、弊社において1991年の発売以来日本全国に年間約2400t以上販売し、年齢、性別を問わず幅広く食されてきているが、これまでに問題となる健康被害は報告されておらず、食経験上から安全性は十分高いものと推察されます。
また、摂取量に関して、2006年5月、内閣府の食品安全委員会は大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限を70~75 mg/日、特定保健用食品として摂取する場合の安全な一日上乗せ摂取量の上限をアグリコン換算(糖が外れた構造に換算)で30 mg/日に設定しています。
当該製品は一般的な大豆食品の一つであることと、当該製品の一日推奨摂取量70gに含まれるイソフラボン量は48mg、アグリコン換算で30mgであり、特定保健用食品の基準と同等レベルであるため安全性は高いと判断しました。
(3)摂取する上での注意事項(該当するものがあれば記載)
医薬品との相互作用等については、(独)国立健康・栄養研究所などの報告に、抗凝血薬、経口避妊薬、エストロゲン製剤、タモキシフェンなどとの併用には作用の増強や競合的阻害などの作用の可能性があり注意を要する。また、抗生物質は大豆イソフラボンの活性化を阻害する可能性がある。とあるが、いずれの報告も多量のイソフラボンを摂取した場合の試験評価であり、通常食品に含まれる量を経口摂取する場合はおそらく安全と思われる。と結論付けられている。
よって、本機能性表示食品を販売する上で、医薬品との相互作用について問題ないと考えられるが、(2)に記述した大豆イソフラボンの安全な一日の摂取目安量からも、大量摂取にはリスクが伴うと考えられるため、商品パッケージに、「本品を1回に多量に摂取することにより、より健康が増進できるものではありません。お一人で1日に1袋の摂取目安量を守ってお召し上がりください。」と記載しています。
2. 生産・製造及び品質管理に関する基本情報
生産工場で取得している FSSC 22000 に基づく衛生管理を実施、自社にて品質保証部・検査課をもうけ食中毒菌等の検査を実施している。
3. 機能性に関する基本情報
(1)機能性の評価方法
届出者は当該製品について、
☐最終製品を用いた臨床試験(人を対象とした試験)により、機能性を評価している。
☐最終製品に関する研究レビュー(一定のルールに基づいた文献調査(システマティックレビュー))で、機能性を評価している。
☑最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。
※複数選択可
(2)当該製品の機能性に関する届出者の評価
研究レビュー論文 1
標題:
更年期女性の骨密度に対する大豆イソフラボンの効果に関する研究レビュー
目的:
更年期の女性に大豆イソフラボン抽出物を含むサプリメント(大豆たん白を含まない)を摂取した場合と、イソフラボンを含まない偽薬を摂取した場合の腰部脊椎、大腿骨頸部、臀部総体、大腿骨上部突起部の骨密度(BMD)に対する効果を研究した過去の論文を評価し、イソフラボンの骨に対する効果の検証を目的とした。
背景:
閉経後の女性は骨密度の低下は女性ホルモン(エストロゲン)の減少が影響していることが明らかである。また、大豆をあまり食べない西洋型の食事よりも大豆を多く食す女性の方が、骨粗鬆症になりにくいという報告がある。大豆イソフラボンはエストロゲンと構造が似ており、大豆イソフラボンを含む食品を摂ることで骨密度に良い影響があると考えられているが、大豆に含まれるたん白質の影響を受けないイソフラボンの骨密度に対する効果が不明確であった。
レビュー対象とした研究の特性:
検索日 2008 年 9 月、検索対象期間:1966 年~2008 年、対象集団の特性:更年期の女性、最終的に評価した論文数:11、研究デザイン:システマティックレビュー及びメタアナリシス、利益相反情報:公益財団法人不二たん白質研究振興財団の補助金による研究。
主な結果:
更年期の女性がイソフラボンアグリコン当量で、82(47~150)mg/日のイソフラボンを 6~12 カ月摂取することで、腰椎骨密度が 22.25mg/cm2又は 2.38%増加するという結果であった。大腿骨頸部、腰骨、大腿上部突起の骨密度には有意な効果は見られなかった。
科学的根拠の質:
抽出された論文の品質評価、及びメタアナリシスに国際的な基準とシステム用いて検証されており、研究の質は確保されていると評価しました。研究の限界として、今回の各臨床試験で用いられているイソフラボンの種類や濃度が異なることから、腰椎骨密度に対するイソフラボンの種類や濃度の影響までは明確にならなかったと報告されていました。
研究レビュー論文 2
標題:
大豆イソフラボンの更年期女性の骨吸収の低減化、及び骨形成の活性化についての研究レビュー
目的:
更年期の女性に大豆又はイソフラボンを含む食品を摂取した場合と、イソフラボンを摂取しなかった場合のイソフラボンの摂取量の骨吸収と骨形成に対する効果を検証した臨床試験を統合的に解析し、効果の検証を目的とした。
背景:
骨粗鬆症に対する予防処置としてホルモン補充療法の選択があるが、副作用の報告もあり、骨の健康に対して新たな手法の検討が期待されている。西洋の女性よりも大豆食品を 10~20 倍食するアジアの南部及び東部地方の女性の方が骨粗鬆症の発生率が、低いことが知られている。しかし、報告されている人臨床試験において矛盾した結果も見られるため、イソフラボンの効果が不明確であった。
レビュー対象とした研究の特性:
検索日 2006 年 1 月、検索対象期間:1985 年~2006 年、対象集団の特性:女性、大豆食品又はイソフラボン製品を 4 週間以上食した試験、最終的に評価した論文数:9、研究デザイン:システマティックレビュー及びメタアナリシス、利益相反情報:中国国家自然科学基金の補助金による研究。
主な結果:
大豆イソフラボンを1日当たり 37.3~118mgを 4~48 週の間摂取したグループは、骨吸収マーカーである尿中デオキシピリジノリン(Dpyr)の 2.08 nmol/mmolの減少、また骨形成マーカーである血清中のアルカリフォスファターゼ(BAP)においては 1.48mg/l の増加することが分かった。また、イソフラボン摂取量が90mg/日以下、 摂取 12 週以下の場合でも、同じく Dpyr 減少、BAP 増加の効果がみられた。
科学的根拠の質:
出版バイアスに対する考慮、抽出された論文の品質評価、及びメタアナリシスに国際的な基準とシステム用いて検証されており、研究の質は確保されていると評価しました。研究の限界は特に報告されていなかった。
以 上.
