無洗米が機能性表示届出


消費者庁の発表によると、無洗米が機能性表示食品として届出られました。基本情報は以下の通りです。

商品名

無洗米GABA(ギャバ)ライス

食品の区分

加工食品(その他)

機能性関与成分名

γ-アミノ酪酸(GABA)

表示しようとする機能性

本品にはγ-アミノ酪酸(GABA)が含まれます。γ-アミノ酪酸(GABA)には血圧が高めな方に適した機能があることが報告されています。

届出者名

株式会社サタケ

本資料の作成日

2015 年 8 月 25 日

当該製品が想定する主な対象者(疾病に罹患している者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)

・健康な日本人男女(疾病に罹患している者、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)
・血圧が気になる方(血圧値が正常値および正常高値の者)

1. 安全性に関する基本情報

(1)安全性の評価方法
届出者は当該製品について、
安全性に関する既存情報の調査により、十分な安全性を確認している。

(2)当該製品の安全性に関する届出者の評価
本品は、日本人の主食であり、十分な食経験や安全性を有する米を原料としており、製法についても、人為的に成分を添加するのではなく、加温と加湿によって米が自然に発芽する作用を促すことで、機能性成分であるγ-アミノ酪酸(以下 GABA と略す)を増加させている。
また、本品は 2011 年 12 月から出荷の実績があるが、本品に起因する重篤な健康被害は報告されていない。同様に、本品の食品形態や製法、含有する機能性成分の面で類似している食品として発芽玄米がある。発芽玄米は年間約 1 万 5000t の流通量(平成16 年 中央農研 北陸地域基盤研究部 稲育種研究室)があるが、GABA に起因する重篤な健康被害は報告されていない。
GABA は我々の食生活の中で通常摂取している食品成分の一つであり、GABA を関与成分とした特定保健用食品も販売されている。これらの食品は、長期摂取試験や過剰摂取試験の実施報告があり、ヒトに対する安全性が確認されている。また、文献ではヒトを対象とした GABA 含有食品の経口投与による長期摂取、過剰摂取、安全性確認試験を実施した文献 9 報を選定し、評価した結果、既存情報からもヒトに対する安全性が確認された。以上の情報より、本品の安全性に問題はないと評価した。

(3)摂取する上での注意事項(該当するものがあれば記載)
医薬品との相互作用について、理論的に考えられる相互作用としては降圧薬や降圧作用を有するハーブとの併用により、低血圧を起こす可能性があるものの、臨床検査値や疾病などの健康状態に対する影響は知られておらず、特に注意は必要ないと判断した。
一方で、被害事例としては、高血圧症で活性型ビタミン D3 製剤、カルシウム拮抗薬、抗血小板薬を服用していた 68 歳男性(日本)が、GABA 含有乳酸菌飲料を 1 日 1 本(GABA10mg 含有)摂取し(摂取期間は不明)、薬物性肝障害と診断され、摂取中止により回復したという報告があるものの、「疾病を罹患している場合は医師に、医薬品を服用している場合は医師、薬剤師に相談してください。」と記載していること、更には当該製品が想定する主な対象者は疾病に罹患していない健常者であることから、安全上問題ないと考えられる。

2. 生産・製造及び品質管理に関する基本情報

(管理体制を記載。加工食品の場合、製造施設毎に GMP、HACCP、ISO 22000、FSSC 22000の別及び認証の有無等について記載。サプリメント形状の加工食品については、GMPによる自主的取組の下、製造されることが強く望まれる。)
製造者は ISO9001 認証を取得しており、製造施設や従業員の衛生管理、規格外製品の流通防止体制などは ISO に基づいた生産業務フローを策定し、本品を製造、管理している。
製造者:佐竹鉄工株式会社
ISO9001 取得

3. 機能性に関する基本情報

(1)機能性の評価方法
届出者は当該製品について、
最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

(2)当該製品の機能性に関する届出者の評価
標題:
最終製品「無洗米 GABA ライス」に含有する機能性成分γ-アミノ酪酸による血圧降下効果に関するシステマティック・レビュー

目的:
正常血圧者(正常高値血圧者を含む)および軽症高血圧者に、γ-アミノ酪酸を経口摂取させると、対照(プラセボ摂取または機能性関与成分摂取前)に比べて、血圧に対する効果があるかどうかの検証を目的とした。

背景:
γ-アミノ酪酸(GABA)の降圧作用については多く報告され、血圧が気になる方のための特定保健用食品の有効成分として利用されている。しかし、個々の製品における有効性の報告はなされているが、総合的に評価した報告がないことにより、当該システマティック・レビューを通じて血圧降下の検証が必要と考えた。
レビュー対象とした研究の特性: レビュー対象とした研究の特性:
複数の研究論文のデータベース、対象とした試験の引用文献リスト及び関係者からのヒアリングで論文を収集した。データベース 3 件の検索日は 2015 年 4 月 22 日 2 件、5 月 22 日 1 件、対象期間は検索日以前である。最終的に評価した文献数は 24 報で、どちらも日本人における研究であった。論文 24 報の中、評価のバイアス(偏り)を避け、客観的に治療効果を評価する可能性が高いランダム化比較試験を用いた研究は15 報が含まれた。主要評価項目は収縮期血圧と拡張期血圧の対照(プラセボ摂取または機能性関与成分摂取前)との差とした。また、各研究における利益相反の申告はなかった。

主な結果:
24 報中 23 報は正常高値血圧者及び軽症高血圧者の対象にγ-アミノ酪酸 10~120mg/日の経口投与により血圧降下効果を示した。また、24 報中 3 報は正常血圧者では血圧が維持された評価を示した。よって、総合的に評価した結果、γ-アミノ酪酸の摂取は高めの血圧を低下させ、また正常血圧者の血圧には影響を与えず、正常な血圧を維持(コントロール)することに有効であることが分かった。また、γ-アミノ酪酸 10~120mg/日の摂取による有害事象や異常とみられる所見の報告はなかった。

科学的根拠の質:
研究の妥当性と信頼性の評価結果は、①バイアスリスクについては、評価対象研究の中、ランダムや二重盲検試験が多いため(19 報)、アウトカム評価者によるバイアスは低いと考えた。②研究の非直接性、非一貫性及び非精確性はすべて低いレベル(0)であると判断した。しかし、本研究レビューはいくつの研究限界がある。まず、分析手法に関する問題点がある。層別解析の結果を用いているが、当該論文の計画で設定されたランダム化が崩れているという懸念も含まれている。次に、複数の研究論文のデータベース、対象とした試験の引用文献リスト及び関係者からのヒアリングで論文を収集したが、検索漏れが生じる可能性がある。最後に、評価基準にも限界がある。対象論文 15 報はランダム化試験であったが、異質性の問題などにより、メタ分析を実施できず、定性的な研究レビューとなった。一方、現時点の段階、γ-アミノ酪酸の血圧降下の作用機序を踏まえ、エビデンスの総合性の観点から本研究レビューにおける結論は、後発の 1 次研究によって大きく変更される可能性は低いと判断した。
(構造化抄録).